胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍・十二指腸潰瘍とは?見逃せないお腹のサイン
胃や十二指腸に傷(潰瘍)ができる病気を、胃潰瘍・十二指腸潰瘍と呼びます。どちらも「消化性潰瘍」に分類され、胃酸や消化酵素によって粘膜が深く傷つけられる状態です。初期には症状が軽く、見過ごされがちですが、悪化すると出血や穿孔(穴があくこと)といった深刻な状態に進行する可能性もあります。
主な症状
- みぞおちの痛み(空腹時や夜間に強くなることが多い)
- 胃もたれ、吐き気、胸やけ
- 黒い便(出血によるタール便)
- 食後に痛みが和らぐ傾向(十二指腸潰瘍)
症状は人によって異なり、まったく自覚症状がないまま進行するケースも少なくありません。
原因と背景
潰瘍の原因として最も多いのが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染です。その他にも、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の長期使用や、ストレス、喫煙、過度の飲酒なども発症に関与します。
特に、痛み止めを慢性的に服用されている方や、高齢の方は注意が必要です。
検査と診断について
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の診断には、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)が最も確実です。当院では、苦痛を抑えた内視鏡検査を心がけており、潰瘍の有無だけでなく、ピロリ菌の有無、出血やがんの可能性もあわせて評価します。
治療方法
原因に応じた治療を行います。ピロリ菌が陽性であれば、除菌療法を実施します。保険適用で3種類の薬を1週間内服し除菌治療を行います。薬剤による潰瘍の場合は、原因薬剤の中止や変更を検討しつつ、胃酸分泌を抑える薬を用いて治療します。
再発予防も大切です
潰瘍は一度治っても、原因を解決しないままだと再発することがあります。ピロリ菌の除菌は再発予防に極めて有効であり、再発率を大きく下げることができます。また、生活習慣の見直しや薬の適切な使用についても、丁寧にサポートいたします。
気になる症状はお早めにご相談を
「最近胃の調子が悪い」「空腹時にシクシクと痛む」「黒い便が出た」といった症状がある場合は、胃潰瘍・十二指腸潰瘍の可能性もあります。放置すると重篤な合併症を引き起こすこともあるため、早めの受診・検査をおすすめします。
鶴見小野駅すぐの当院では、内視鏡専門医による検査と治療を行っています。ご不安なことがあればお気軽にご相談ください。