食欲不振
はじめに
「最近、なんとなく食欲がない」「お腹は空くはずなのに食べたいと思えない」と感じることはありませんか?このような状態は「食欲不振」と呼ばれ、多くの方が一時的に経験します。軽度であれば自然に回復することもありますが、長く続く場合は何らかの病気が隠れている可能性があります。この記事では、食欲不振の主な原因、考えられる病気、受診の目安、治療方法について詳しく解説します。
食欲不振とは
食欲不振とは、「食べたいという意欲がわかない状態」のことを指します。空腹を感じにくくなったり、食事を目の前にしても箸が進まないという状態が続くこともあります。
食欲不振の主な原因
1. 心身のストレス
- 心理的ストレスやうつ病:仕事や家庭の悩み、不安、悲しみなどは自律神経のバランスを崩し、食欲低下につながります。
- 環境の変化:引っ越しや人間関係の変化、新しい生活リズムなども影響します。
2. 胃腸の不調
- 急性胃腸炎、胃もたれ、消化不良:胃の働きが低下すると、自然と食欲が落ちます。
- 胃潰瘍や慢性胃炎、機能性ディスペプシア:胃に炎症や異常があると「食べるのがつらい」と感じることが多くなります。
3. 感染症
風邪、インフルエンザ、COVID-19などのウイルス感染では、発熱や倦怠感に伴い一時的に食欲がなくなることがあります。
4. 内臓の病気
- 肝機能障害や腎不全:毒素が体内にたまり、体のだるさとともに食欲低下が起こります。
- 心不全や慢性呼吸器疾患:エネルギーの消費が増え、食欲が低下することがあります。
- 糖尿病:血糖値の異常が食欲に影響を与えることがあります。
5. がん
胃がん、大腸がん、膵臓がんなどでは、初期症状として食欲不振が現れることがあります。特に急激な体重減少を伴う場合は要注意です。
6. 薬の副作用
抗生物質や高血圧の薬、精神科の薬など、一部の薬剤は食欲を抑える副作用があります。
高齢者に多い食欲不振
高齢者では、加齢による味覚の低下、唾液の減少、運動量の減少、うつ傾向などが複合して食欲不振が起こることがあります。放っておくと低栄養、筋力低下、フレイル(虚弱)に進行する可能性がありますので、特に注意が必要です。
こんな症状がある場合は受診を
- 体重が急激に減っている
- 腹痛や吐き気を伴う
- 便の異常(下痢や便秘、血便など)がある
- 熱が続いている
- 1週間以上食欲不振が続いている
当院では、内視鏡検査(胃カメラ・大腸カメラ)や血液検査、腹部エコーなどを用いて、原因を詳しく調べることが可能です。
食欲不振の検査と診断
当クリニックで行う代表的な検査は以下のとおりです:
- 血液検査:炎症、肝機能、腎機能、ホルモンバランスのチェック
- 胃内視鏡検査(胃カメラ):胃炎や潰瘍、がんなどの有無を確認
- 腹部超音波検査:肝臓や胆のう、膵臓の状態を確認
- 便検査・大腸内視鏡検査:下痢や便通異常がある場合に実施
食欲不振の治療
胃腸の不調が原因の場合
- 胃酸を抑える薬(PPI、H2ブロッカー)
- 消化促進薬や整腸剤
- 漢方薬(六君子湯、補中益気湯など)
精神的な原因の場合
- 必要に応じて心療内科的アプローチやカウンセリング
- 軽症であれば生活指導やストレスケアで改善可能
栄養サポート
- 高カロリー・高たんぱくの栄養補助食品の提案
- 食事回数を増やす、やわらかく食べやすい食事への工夫
日常生活でできる対策
- 香りの良い食べ物を取り入れる(ゆず、しそ、生姜など)
- 見た目に工夫した盛り付け
- 無理にたくさん食べようとせず、少量ずつこまめに摂取
- 水分はしっかりとる
- 軽い運動で食欲を刺激する
まとめ
食欲不振は、体からの「何かがおかしい」というサインかもしれません。一時的なものと軽視せず、特に長く続いたり体重が減るような場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。
鶴見小野駅前内科・内視鏡クリニックでは、原因の精査から適切な治療まで一貫して対応しています。お気軽にご相談ください。
